ヴァナ・ディールの詩

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汝の罪は

『アル・タユ』
かつて存在したといわれる古代の都市。
楽園とも呼ばれていたらしいが、今となってはどこにあったのかもわからない。

ルーヴランスは、神都アル・タユの調査をするために、タブナジアへ向かったようだ。
5つ目の母なるクリスタルの向こうにあるといわれた神都アル・タユ。
そこへ至るには、いったいどうすればよいのだろうか…。

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「お久しぶりです。デスパシエール老」「こ、これはルーヴランス様」
ダブナジア地下壕の長老は、驚きつつも、丁重にサンドリアの騎士を出迎えた。
「ウルミアの様子はどうでしょう?異国の地で、あの子に変わりはありませんでしょうか?」
長老にとって、唯一の肉親である孫娘は、現在この騎士の保護下におかれている。
突然の訪問の理由を考える前に、孫の安否が気になるのは、当然の事とも言えるだろう。
ウルミアに変わりはない、よくやってくれている。しかし、とルーヴランスは切り出す。
アル・タユの絵について尋ねられた際には、ご自分を勉強不足だと責めておられました」
嘘だった。ウルミアを含め、タブナジア人でもほとんどはアル・タユの事など知らない。これは、長年極秘任務を続けてきた、ルーヴランスの交渉術であった。
果たして長老は、アル・タユについて、知る限りの事を、ルーヴランスに語り始める。

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「少し前に、罪狩りのミスラが、ここタブナジアを訪れておりましたが…」
アル・タユの話の最後に、長老が言った言葉が、ルーヴランスの頭に引っかかっていた。
アル・タユの絵…ミルドリオン枢機卿…罪狩りのミスラ…どのような繋がりがあるのか…。
ミスラの事はミスラに、そう考えたルーヴランスは、ウィンダスへ向かう。

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「破滅の時が近づいています。ミスラに伝わる古き知識、その導きをどうか私に…」
いささか大仰な物言いだ、と自分でも思いながら、ルーヴランスはサンドリア式の敬礼で、ミスラ族長、ペリィ・ヴァシャイへの敬意を表した。
常に閉じられた彼女の瞳からは、いかにルーヴランスといえども、感情を読み取る事はできない。それどころか、自分の目的まで見透かされているような気にさせられる。
…否、私は正義のために行動しているのだ。迷う事など何もない。静かな迫力に気圧されそうになりながらも、ルーヴランスは自らを叱咤した。
「業深き者よ、あたしも、あの絵に描かれている、アル・タユなる都については何も知らぬ」
罪狩りのミスラに尋ねても答えは得られぬだろう、と族長は言う。ただ、彼女達の追っている罪、それは、長老の話との繋がりを示すものだった。
礼を言い、その場を辞そうとしたルーヴランスの気配を察した族長が声をかける。
「気をつける事だ。あたし達には裁けないが、お前の犯した罪は、いずれお前を裁くだろう」
ルーヴランスは、それに答えぬまま、族長に背を向ける。族長も呼び止める事はしなかった。罪を償うため足を止める事はできない、今の彼には前に進むという選択肢しかなかった…。

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「いやいや、あなた様もお人が悪い。ウィンダスにいらっしゃってると聞いて驚きましたよ」
黙々と森の区を歩いて行くルーヴランスに油断があったとは思えないが、その時の彼の心が、族長の言葉で占められていたのは事実であった。
「お久しぶりでございます。覚えていらっしゃるでしょうか?このホイノゴモイの事を」
忘れてはいない、しかし、あまり思い出したくもない相手だった。突然思考を中断された苛立ちも手伝い、ルーヴランスは返事をせず、足元のタルタルを睨みつけた。
「これは失礼。本日は、これがあなた様のお仕事に役立つのではないかと思いまして…」
ホイノゴモイが取り出したのは、再生の鏡、と呼ばれる物だった。以前、とある事件の際、割れてしまっていたたはずのそれは、見事に修復されている。
「それに加えて、あの憎たらしい賞金稼ぎの居場所も、めぼしがつきましてございます」
憎たらしいのは目の前のタルタルも同じだったが、情報は別だった。
「このわたくし、いやはや、あれやこれやと手を尽くしまして…」
ホイノゴモイの言葉は、既にルーヴランスに届いてはいなかった。どうやらまだツキがあったようだ…彼は、女神ではなく、自身の強運に感謝するのだった…。

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ブブリム半島からチョコボを走らせ、ビビキー湾と呼ばれる入り江に到着する。
ホイノゴモイの話によると、あの男は、マウラの南にある小さな無人島を買い取ったという。
行った事はなかったが、どうやらあの桟橋から船が出ているようだ。

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まだ夜明け前だったが、南の島、プルゴノルゴ島行きの船はもうすぐ着くとの話だった。
「随分朝早いご出発ですね。観光ですか?」
係員の質問を適当に受け流しながら、チョコボを預け、桟橋で、潮風に身を委ねる…。
任務のため、世界を飛び回ってはいたが、彼は、観光目的の旅行などした事はない。
生まれ落ちたその瞬間から、家の汚名を返上するため、今日まで戦い続けてきたのだ。
下準備は、着々と進んでいる。しかし、目的達成のためには、何としても、神都アル・タユへの道を拓かねばならなかった。
誰にも邪魔はさせない…水平線を見ながら、ルーヴランスは、誓いを新たにするのだった…。

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