ヴァナ・ディールの詩

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結び目

『サンドリア族』
かつて存在したエルヴァーンの有力氏族のひとつ。サンドリア王国の直接的ルーツにあたる。
また、現代のサンドリア王国でも多大な影響力を持つサンドリア国教会は、
もともとサンドリア族の女神信仰が建国後に国教として認定されたため生まれたものである。

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「お久しぶりです、シャザルヴィージュ様」「これはウルミア様、わざわざ来て頂けるとは」
夜更けにも関わらず来訪したウルミアを、高僧シャザルヴィージュは快く出迎えた。
以前、あなたが冒険者の方と一緒にいらっしゃった後、色々と調べてみたのですが…」
高僧は、大戦前、ミルドリオン枢機卿と共に、ウルミアがサンドリアを訪れた際、自分もそこにいたのだと語った。
「その時あなたは、ある歌を歌われた。あの歌は…神を降臨させる歌、なのでございます」

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高僧の話は、サンドリア王国の起源まで遡った。永い間『神の歌』の存在はあれど、歌い手がいなかったと云う。
「でも、私は…!プリッシュが忌むべき子ではないと、証明するための歌だと言われて…!」
だからこそ、あなたに話さねばならなかった。と高僧は言った。
「目的は分かりませんが、ミルドリオン枢機卿は『忌むべき男神』を追い求めていたそうです」
高僧が口を開くたびに、ウルミアを衝撃が襲う。タブナジアを導き、彼女自身も多大なる恩を受けた枢機卿に、初めて疑念が沸き起こった。
「あの歌の意味、そしてあの歌を知るあなたの価値…お気をつけになった方がよろしいと…」
呆然とするウルミアだったが、次に高僧が語った事は、今日初めて彼女に笑顔をもたらした。

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「調べたところ、あなたのご友人は、おそらくウィンダス、鼻の院にいらっしゃいます」
プリッシュがウィンダスにいる。そう聞いただけで、沈みきっていたウルミアの表情が、華が咲いた様に明るくなる。
自身が意識せずともプリッシュの存在は、枢機卿より何より、彼女の心の多くを占めていた。
「ありがとうございます、シャザルヴィージュ様!私、行ってみます!」
早速出発…いえ今日はもう遅いから明朝までに旅支度をして…ああ!ヒナリー夫人にも報告して今までのお礼を言わなきゃ…まだ起きていらっしゃるかしら。
先程までとは雲泥の差で、ウルミアの思考はめまぐるしく移り変わる。
友人と共にタブナジアへ戻った方が良い、という高僧の忠告もあまり耳に入らなかった。
数時間前の落胆が嘘の様に、伯爵邸へ戻るウルミアの足取りは軽く、気分は高揚していた。深夜でなければ、歌いだしていたところだろう。
自身とプリッシュがさらに過酷な運命に巻き込まれる事を、彼女はまだ、知る由も無かった。

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