ヴァナ・ディールの詩

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荷運びの娘

『コロロカの洞門』
はるか昔、アンティカに追われたガルカの民が、脱出する際に通ったと云われる海底洞窟。
洞内には陸棲の珊瑚が繁茂し、美しい景観を作り出している。
共和国工務省によって、数百年もの間、禁断の路に指定されていたが、先頃開放された。

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アルテパ砂漠に存在する、巨大オアシスを中心とした集落、ラバオ。
ここまで砂漠を越える商人の護衛を無事務め、一息ついていた時だった。
「親方、サンクティアを知りませんか?誕生日を祝ってやろうと思ったのに姿を見せなくて…」
どうやら、荷運びの男の、娘がいなくなってしまったようだ。

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「チェルバデュライ。娘の誕生日祝いって事で、今日は休みをやったわけだが…」
娘が消えたからといって明日も休ませる事はできない、と親方は言う。
荷運びの仕事は毎日ある。しかもこの男は借金を親方に肩代わりしてもらっているらしい。
「お前の娘、借金を返すのが嫌で、ゾリボの話を真に受けて逃げたんじゃないだろうな?」
親方の言い分は正当ではあったが、若い娘にも、親の借金を背負わせるのは酷に思えた。
どうせ護衛の仕事はここで終わりだ。そのゾリボってヤツに、少し話を聞いてみるとするか。

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「…まさかとは思うが、ワシがノーグで聞いてきた噂話を信じてしまったのじゃろか」
荷運びの娘、サンクティアの話をすると、ゾリボは何か思い当たったかの様に俯いた。
「あの娘は、20年前の大戦で滅びたタブナジア侯国を目指しているのかもしれん」
タブナジアへの空の便は、一般に開放されていない。船であれば…なるほどノーグか。
「しかし、ノーグは海賊どもの巣窟…報酬はワシが出そう。サンクティアを捜してくれい」
借金まみれの男より、このガルカの方がよっぽど父親に感じるぜ…了解、引き受けよう。

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「なんだてめぇ!」「こちとらせっかく一仕事終えて、一杯やってんだ!さっさと出てきな!」
サンクティアの足取りは、確かにノーグへ続いていた。しかし、その行方を知る男達は…。
「船の一つも持ってネェお前達の冒険なんざ、俺たちから見りゃガキの遊びだぜ!」
泥酔しているヤツらなら、3人相手でも叩きのめす事は簡単だろう。オレは拳を固めた。
「ちょっとアンタお待ち!ここで騒ぎを起こすんじゃないよ!」

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「手出したところで、あいつらはまともに話を聞こうとはしないよ。もうちょっと頭を使いな」
おばちゃんは、バカ騒ぎしている連中からオレを引き離すと、棚から水筒を取り出した。
「いいかい、コロロカの洞門にある、巨大な貝殻にたまった水をこれに汲んできな」
面倒でも、回り道をする事が正しい時もある。おばちゃんはそう言った。仕方ねぇな…。

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ガルカ以外なら、人一人が入り込めそうな程の巨大な貝を、強引に開き、水筒に水を汲む。
一口飲んでみると…美味い。自然に、長期間かけて濾過された水は、これ程に美味いのか。
酔っ払った海賊達の目を覚ますのに、これ以上の飲み物は無いように思えた。
早く娘の行方をつきとめなければ…オレは呪符に封じられた移送魔法の力を解き放った。

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