ヴァナ・ディールの詩

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決別の前~ルーヴランス

『ギルド桟橋』
サンドリア王国の東方に広がる、獣人やモンスターが闊歩する森、ジャグナー森林。
その危険を避け、豊富な木材資源を利用するため、サンドリアは、ファノエ運河を開通させた。
以来、伯爵家の支援の下、木工ギルドが運河と桟橋を管理し、現在の発展に至る。

しかし、近年、この地を領地として引き継いだテュロム伯爵には、不穏な噂が付きまとう…。

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ルーヴランスの代わりに、ギルド桟橋でオレを出迎えたのは、トンベリの集団だった。
何故こんなトコロにトンベリが!?その問いに答える者はない。
有無を言わさず襲い掛かってくる獣人に対し、オレは短剣を抜いた。

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何とか4体のトンベリを切り伏せた後、念のためヤツらの懐を探ってみる。
何もない…当然か。誰かに雇われたとしても、証拠を持ち歩くような事はしないだろう。
「ん?お前はあの時の…お前が使者なのか?…その倒れているトンベリは一体…!?」
背後から声をかけてきたのは、オレが探していた人物だった。

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「…なに?シドが呼んでいると?ううむ、シドとは誰だったかな…」
ルーヴランスの態度は、何か妙だった。話がかみ合わない彼を、問い詰めようとした時。
「ルーヴランスさま!これは罠でございます!かの伯爵様が凶暴なトンベリを放ったと…」
息を切らせ、走って来たのは、ミスタル家に仕えているという、エルヴァーンの老人だった。
「色鮮やかなブリガンダインと、マスクを身に着けた賊が入ったという名目でございます」
ルーヴランスの顔色が変わった。彼は、倒れているトンベリを見ながら、硬い表情で言った。
「罠の心配はもうなくなった様だが…奴め、名前を盗むだけでは物足りなくなったか…」
そう言うと、彼は走り去って行った。お、おい…呼び戻しに来たのに…何だありゃ?

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ルーヴランスの事はあきらめ、歩き出した時、何故か当の本人が戻って来るのが見えた。
「先程はつい取り乱してしまい失礼しました。あなたがトンベリを倒して下さったのでしょう?」
確かに先程とは違い、彼の態度は落ち着いていた。だが、何か拭えない違和感があった。
「シド殿が呼んでいるのでしょう?いよいよ神都アル・タユへの旅立ちですね」
その違和感を口に出す間も無く、ルーヴランスは言葉を続けた「さあ、早く戻りましょう」
最初の不思議なやり取りなど無かったように、彼は迷い無く歩きだす。
ジャグナー森林の空には、その前途を暗示するかの如く、暗雲が広がっていた。

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