ヴァナ・ディールの詩

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天使たちの抗い

『神の扉』
古の神々が眠りについたという伝説の楽園へ至るための扉とされている。
神都アル・タユにあるル・メトの園の入り口の扉には、その名が与えられている。
古代人は、ル・メトの園を造園し、未だ見ぬ楽園に思いを馳せたのだろう。

彼らが楽園に見立てた地で、今、神の器が蘇ろうとしていた…。

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「何でみんないねぇんだ、ウルミアまで…先に行っちまったのか?」
ル・メトの庭の扉を開き、オレとプリッシュは、楽園を模して造られた地に踏み込んだ。
しかし、仲間達の姿はなく、心の声すらも聞こえない。聞こえるのは…あの呼び声だけだ。
「呼び声…!?ヤベェぞ!みんなにそれが聞こえてたなら、すぐに追いかけネェと!」

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「ここは ル・メト の 庭 王宮 の 中央 に 移動装置 が あるが 現在 使用禁止だ」
永らく誰も訪れなかったであろう扉を、思念となっても護りつづけていたのだろう。
古代人の声を受け、オレ達は中央の移動装置を作動させるため、古代の王宮を走った。

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一旦プリッシュと別れ、中央部へ向う道を探っていたオレの前に、奇妙な装置が現れた。
不思議な輝きだった。自分の中の、無知なる心の闇が、希望に変わっていくのを感じる。
同時に、先程まで心に強く訴えかけてきていた呼び声が弱まり、別の声が聞こえた。
「イブノイル様…私はあなたに、伝えたかった…完全なる想いを…完全に…完全に…」

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ナグモラーダの心の声に、かつての覇気はない。既に正気を失っているんだろうか。
「…いや、私は過ちなど犯してはいない…不完全なる世界が過ちを犯しているのだな…!」
王宮内の何処かにいるであろう、ナグモラーダの声は、怒りと憎しみに満ちていた。
プリッシュにも聞こえたのか、閉ざされた扉を破壊しようとする気配に、彼女の焦りを感じる。

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「男神は心の闇に訴えかけてくる。ナグモラーダだけじゃなく、ウルミア達も…!?」
中央部の移動装置を作動させ、上層部へ向う。プリッシュの悪い予感は当たっていた。
上層の扉の前には、苦悶の表情を浮べた、テンゼンが一人立っていた。
「皆、我先にとこの扉を開こうとしていたのでござる。おぬしにも聞こえているのでござろう?」
扉の前に倒れている仲間達は、自らの望みを繰り返し口にする。男神の声に導かれる様に。
「我輩には、これより先、正しく歩むべき道を教えてくれるという…」
王宮に入った時から呼びかけてきていた声は、再び強くなっていた「真実を教えてやる」と…。
「虚ろなる闇の呼び声に、男神を前にしても、耐える事ができるか?」
扉の前に現れたセルテウスが問う。しかし、ここまで来たオレ達に、それは愚問だった。

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そこは、王宮内部と同じ白亜の壁だが、どこかしら大聖堂を思わせる造りの広間だった。
祭壇があるべき場所には、鎖に繋がれた巨大な人間。そして、ナグモラーダの姿があった。
「くっ…どうやら、我輩はここまでのようでござる…心閉ざせども、あの声は忍び入り…」
広間に入った所で、テンゼンが膝をついた。あれが、男神、プロマシアなのか…!?
「フフフ…不完全なる人間を導いてやろう。『扉』の向こう、完全なる真実のありかへ!!」
オレ達の存在など意に介さぬ様に、ナグモラーダが背を向けたまま言う。
違う!誰かに導かれた運命なんて真実じゃない!例えそれが…神であっても!!
「やめろ!イブノイル様の封印が…!」「みんな下がれ!」「な、なんということでござる!?」
憎しみと悲しみに囚われたクリュー人は、虚ろなる闇を解き放ち、男神の…封印が解かれた。

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