ヴァナ・ディールの詩

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呪縛ほどけるとき

黄昏の男神の姿は、光となって崩れ落ちた。
真龍は去り、平穏を取り戻したヴァナ・ディール。
戦いを終え、新たな使命を携えた者達は、それぞれの途に着く。

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「隊長、これよりジュノ親衛隊は、各国へ報せを出しに向います」
ジュノ親衛隊長、ウォルフガングの下に、親衛隊員の全員が集合していた。
その表情は明るい。せっかちな隊員など、隊長の指示を待たずに出発してしまいそうな程だ。
しかしそれも当然だろう。人間を滅ぼすために集結した真龍達は、空の彼方へと去ったのだ。
各隊員への指示を終え、自身も飛空艇へ乗り込もうとした時、隊員の一人が呟いた。
「…何故バハムートは突然戦意を喪失したのでしょうか?喜ばしい事ではあるのですが…」
ウォルフガングにも、竜王の真意は計りかねた。しかし、彼には一つの確信があった。
歴史に語られる事のない、名も無き冒険者達の働きがあった事を、彼は忘れないだろう。
「嬉しい報せを届けるのに、そんな顔をしていてどうする?ジュノ親衛隊員なら胸を張れ!」
隊員を激励し、ウォルフガングは飛空艇に乗り込む。冒険者達の行方に、思いを馳せながら。

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「俺は…ここで…モブリン達と…暮らして…いく…タンキッヤァ…」
彼の者は、暗き地の底で、獣人を兄弟として、生きていく事を選んだ。

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「私は知った。自らの中に眠る正義を」
彼の者は、縛られた過去を解き放ち、信じる正義を行う道を選んだ。

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「俺も奴も、一つだけ似ている事がある。歴史に『名』を残すまで、決して諦めぬという事だ」
彼の者は、偽りの名を捨て、真実の名をもって、再興する事を選んだ。

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去って行った者達を思いながら、彼女は、『世界の終わり』が生まれた街を眺めていた。
終わる事のない生命を抱える彼女に、黄昏の神は、終わりを見せてやると言った。
しかし、誰よりも強くそれを望んでいたハズの彼女は、神の誘惑に応じる事はなかった。
人間として生き、そして死ぬ。そんな当たり前の事が、自身の真の望みだと気付いたからだ。
亡国の風が、頬を伝う滴を、忌むべき子と言われた悲しみと共に吹き飛ばしていく。
唯の人間として、共に戦った仲間達に向けて、彼女は呟いた。

「ありがとう。俺、生きていけるよ。
            終わりなんか待たずに、みんなと同じ気持ちで…生きていける」

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