ヴァナ・ディールの詩

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

不滅の防人

『サラヒム・センチネル』
アトルガン白門・アルザビ港に本社を構える傭兵派遣会社。
聖皇ナシュメラ2世に許可を得た(自称)優良企業である。
アルタナ四国へは、傭兵キャラバンを派遣しての広報活動を行っている様だ。

Are121120230310a.jpg
アトルガンへ到着した翌日、オレはとある建物の前で、ため息をついていた。
どこの国でもそうかもしれないが、このアトルガン皇国は、特によそ者に厳しい。
買い物をしようとしても、チョコボを借りようとしても、とにかく何をするにも、よそ者だと分かると相手の態度が硬化する。
おまけに、人民街区ではビシージと呼ばれる戦闘に巻き込まれ、散々な目にあった。
考えてみれば、戦時中の国で、冒険者への支援が充実しているワケがない。
傭兵になり、最低限の保障を確保しなければ、生活もままならないコトが分かった。

Are121120230342a.jpg
ったくアルドの野郎、話が違うじゃねぇか…。
悪態をつきながら、街で聞いた傭兵派遣会社、サラヒム・センチネルの扉をくぐる。
お世辞にも広いとは言えない敷地内には、ヒュームの男が一人、机に向かっていた。
大量の書類を忙しそうにめくっており、こちらの挨拶にも気付かない様子だ。
他に人がいないなら出直すか…そう思った時だった。
「あんた、そんなとこで、ボケッと突っ立って営業妨害でもする気かい?」
振り返ると、一人のミスラが建物へ入って来たところだった。

Are121120230421a.jpg
「おかえりなさいませ、社長」
先程まで全く反応の無かった男が、直立不動でミスラに敬礼する。
彼女は鷹揚に頷くと、最奥のデスクに腰を下ろした。
「ここらじゃ見慣れない顔だネェ。て事は…よそ者が傭兵になりにきたんだろう?」
話が早いな。そうだと答えると、彼女は満足気な表情で、自社がどれほど優良企業であるかを延々と語り始める。

Are121120230430a.jpg
「じゃあ、まずは、あんたのやる気を見せてもらおうかネェ?」
デスクの引き出しから取り出した、筆入れ程の大きさの箱を手渡される。
「この国じゃあ、不滅隊って組織が幅を利かせてんだけど、聞いたことあるかい?」
不滅隊とやらの顔色を伺わなければ、この国ではうまくやっていけないらしい。
「分かったら、さっさと不滅隊への差し入れを持って出発しな!」
モーニングスターを振り回し、ネコ社長の激が飛んだ。

Are100208203837a.jpg
濃霧に覆われた陰鬱な湿地帯を抜け、不滅隊員が駐在する監視哨に辿り着いた。
「あら…貴方…なんなの…?アハハハハ…貴方…なんなの…よ…」
おかしな女だった。覆面から覗く目は虚ろで、心ここにあらずといった様子だ。
不滅隊ってのは皆こうなのか?不安を感じながらも差し入れを手渡す。
「ああ…華美で…妖艶で…それでいて清楚な香り…身も…心も…洗われる…」
相変わらず言動は不可解だが、喜んでもらえたようだ。彼女の独白の様な言葉は続く。
監視哨からは、移送の幻灯と呼ばれる装置で、一瞬にして街へ戻れるそうだ。
別れを告げたオレに、彼女は笑顔で手を振った。その眼に、狂気の光はない。
「フフフフフ…あたし…昔…冒険者だったの…自由な…だから…貴方には…ね?」
争いが続き、自由な冒険者は不滅隊になった…そう言いたいのだろうか?
だとすれば、今、傭兵になろうとしているオレも、いずれ…彼女の様に?
言葉の出ないまま、歩き出す背中を、虚ろな優しさを湛えた瞳が見つめていた。

PageTop
 

コメントコメント


管理者にだけ表示を許可する
 

キャーチョサーン!
ここを見て、コメントをしてくれてるってコトは、また戻って来る可能性があると思っておくぜ!
いずれまた! ノシノシ

Aretino | URL | 2012/12/31 (Mon) 22:49 [編集]


アトルガンのシナリオはいいものだ
ラグナロクのBGMはアレさんも心震えるでしょう
フフフフフw

アドゥリンも楽しいといいね!

ちょ | URL | 2012/12/11 (Tue) 00:27 [編集]


 
 

トラックバックトラックバック

トラックバック URL
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。